bunnah
創作曲のできるまで
「ブンナ」を創る

第10回 圭さんに聞く2-“幸福な”つぐみ

けいさん? 根岸 圭【ねぎし けい】さん
千葉県在住。1999年東京芸術大学作曲科卒業。作曲を佐藤眞、福田陽 両氏に師事。
TERRAの演奏会後、邦楽のワークショップに参加し作品を発表。
来年は大学院を受けます。

▼「つぐみのうた」を書いたのは1999年の夏ですね?
そう…TERRAの皆さんと一緒に伊豆へ遊びに行って、
帰ってきてから一気に書いたのです。
▼テキストの情景にそって展開する凝った構成。圭さんの思い入れが伝わります
原作を読んで
この詩を特に気に入ったという記憶はないのですが、
メロディラインがすぐに浮かんで、
構成の見通しも最初からついて
“芋づる式”に最後まで書いてしまいました。
▼あまり苦労せずに書いたんですね
「死ぬ」という言葉が何度も出てくる重たいテキストなのに
こんなスラスラと曲をつけてしまって
果たしてよいものかと思ったぐらいです。
書いてしまってから直している時間が長かった。
▼スコア(原本)には、海の絵がページの折り目に仕込んであったり、小鳥の顔のシールが貼ってあったりします
皆さんと仲良くなったから、 こういうことしてもOKだと。
それに「つぐみのうた」に親しみを感じて歌って欲しかったし。
▼TERRAの夏の旅行、けっこう重要でしたね
「水ぬるむ五月」を書いたときは、
皆さんの〈好み〉を探るのに けっこう苦労しました。
いっしょにすごすと、
探る材料はそれだけ増えますね。
▼あっ、これぞコミュニケーションですね
そのとおりです…                  (つづく)




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