bunnah
創作曲のできるまで
「ブンナ」を創る

第30回 <ピアノのための >曲でもある。

Kahtava Mikiさん。TERRAのピアニストです。ふだんTERRAでは、ピアノで応答するばかりで静かなミキちゃんですが、きょうは、お話を聞きます。

『ブンナよ、木からおりてこい』は<混声合唱とピアノのための>と曲名にあるとおり、ピアノのための曲でもあります、ね?

そうそう、<混声合唱とピアノのための>というタイトルがあると
気付いたのは、演奏会のチラシが出来た頃でしょうか。
驚きました。
青ざめて繰り返し練習したのを覚えています。

今ふりかえってみて、創作曲の初演に係わった1年の仕事について、どんな感想をもってますか?

TERRAに入って早々に20周年記念の大きな企画に参加させていただき
うれしく思います。
特に完成前の作品の創作過程を1年間ずっと見せて頂いて、
ふだんは完成品の曲しか演奏したことのない私にとって、
たいへん貴重な経験となりました。

特に第2曲「椎の木のてっぺん」は難曲だと思いましたが

確かに難曲でした。特に色が次々に変化していく曲でしたね。
時々、ピアノが流れをぶち壊しはしないかと
はらはらしながら弾きました。

初演でのミキちゃんの演奏ぶりを讃える声が多いですよ。

いつもどおり、けっこう自由にやらせて頂きました。

この曲については「苦労しただけ」という印象ですか?

最後に音の厚みが歌とともに増していく場面は、
私のお気に入りでもあります。
エネルギーが底から沸き上ってくるような感じがしました。

第2曲以外で、ミキちゃんが苦労した曲って、あったんでしょうか? 

各曲それぞれに難関あり・聴かせどころありで、全曲苦労しましたが、
第2曲以外であえてあげると、第1曲「ブンナの冒険」です。
せっかく躍動感溢れるリズムが書かれているのに、
効果的に表わせませんでした。ひたすら歌についていきました。

そのほか、振り返って印象的な思い出はありますか?

毎回仕上がった楽譜が来る度に気が遠くなる思いをしたことです。
「これからこれ仕上げるのー!?」と
いつも心の中では悲鳴が上がっていました。
基本的な楽譜を読み取るところから、つまずいていましたから。

根岸圭さんがTERRAに来たとき、自分はピアニストじゃないからと渋る圭さんに見本を弾いてもらいましたよね

作曲者自らが弾くのを聴かせてもらって助かりました。

ピアニストとして、というか、音楽する人として、この曲を、どう思いますか?

  楽譜の書き方からして緻密に計算されていて、
登場人(動)物たちの様子、気持の移り変わりが
よく音・リズムに表われている音楽だと思います。

制作過程では合唱の都合ばかり優先して進めてしまいましたが、こうして欲しかったのにぃーとか、ありました? 今サラナニヨの質問だけど。

あればその時に言っていたと思いますよ。

もしも再演があるなら、全体を通す練習が
もうちょっと早い時期にできればいいなと思います。

でも、ブンナはこれからどうなるのでしょう?
過去の作品になってしまうのは寂しいですね。

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