bunnah
創作曲のできるまで
「ブンナ」を創る

第6回 木登りじょうず

すでに私たちは【木から降りてきたブンナ】のテキストを得ました。
では【木へ登るまでのブンナ】をどうするか?

ブンナは元気で力が強く、みんなの役に立つ人気者ですが、
幼いうちに両親と死に別れた可哀想な子でもある。

そんな履歴の子には
自己紹介や独白をさせてみたくなるもの。
TERRAで「ブンナ」第1曲目の検討をしたとき、
担当者たちが最初に出したアイデアはどれも
「ブンナ自己紹介」だったり
彼の目に映った風景だったりしました。

それらもけっして悪くはないのですが、
身の上話は長くなりがちだし、
ブンナには自慢できることがたくさんある…
そのうちに議論も煮詰まってしまった。

そこで、全体の構成を見渡して新規巻き直し。

椎の木から生還するまでは
歌詞(合唱)の中にブンナの言葉は入ってこない。
木から降りてきて初めて合唱とブンナとがいっしょになる。
必要ならブンナの言葉は語り役が語る。

と、基本方針を打ち出してしまいました。

そして、ブンナを「外形」から表現できるような
スパッと言い切れるキャッチフレーズを探したところ

木登りじょうずのブンナ

というフレーズを見つけました。そして、

トノサマガエル、冒険好き…etc.

原作にあるブンナを指し示す言葉を活用し、
ストレートな言い回しでブンナを浮き彫りにしようと考えたのです。

それらは、冒険に出かけるブンナに、蛙たちが呼びかけることば。
その声にブンナ(語り役)が合いの手を入れれば
ブンナがどんな子か、わかってもらえるだろう─
こんな期待をこめて構成したのが 第1曲「ブンナの冒険」の歌詞です。

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