何十年も前の時代の人による感覚で作られた音楽を現在も当たり前のように歌っていて、感覚的な進歩が成されていないように思います。もちろん、素晴らしい音楽というものは、いつの時代にも色あせないものですが。その辺の「変えてはいけないもの」と「変えていかなければならないもの」、その判断基準をしっかりと持ってもらいたいと思います。
む: |
たしかに、時代に合った曲というものは存在すると思いますね
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ラモ: |
現代社会があり、現代音楽があり、そういう環境下に生きる人々の音楽に対する感覚はどのようなものか、合唱でもそれを踏まえて、新しい音楽を創造していって欲しいし、テラでも、現代人の心に響く曲を歌っていきたいと思います。
テラが演奏会をやると、大抵お客さんはたくさん来てくれて、概ね好評をいただいていると思います。ですが、そういった、もともと合唱に興味のありそうなお客さんだけでなく、全然合唱に興味のなかった人達に合唱の魅力を伝える、そういうような活動をしていきたいです。現在のテラの客層なら、何を歌ってもそこそこウケるでしょう。ですが、そうでない人達の前では「ゲゲ〜、これだから合唱ってイヤなんだよなー」と言われそうな曲も多々あります。そういう人達に「合唱って意外とカッコいいもんだなー」と思わせるような選曲・演奏活動をしていきたいですね。
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む: |
なるほど、選曲について時代にマッチするのも必要とも思いますが、どんな音楽にしろ、根底にある技術的なレベルアップが必要なのではないでしょうか?「ゲゲ〜」と思われるのはレベルがまだその曲を歌うのに達していない、またはその表現が現代にマッチしていないと言う事ではないのでしょうかね?今のテラのメンバーに望むことは?
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ラモ: |
とにかく、いろんなジャンルの音楽を体験してください。
合唱に対する知識・技術を高めることはもちろん大切ですが、でも「合唱オタク」には決してならないでください。音楽に対する視野が狭くなり、感覚も偏りがちになるので。(以前、自分がそうだったから)いろんな音楽を聞く、できれば聞くだけじゃなくて実際に体験してほしいです。
自分も、アカペラやゴスペルを始めて、ヘヴィメタバンドのヴォーカルや「静岡のR&Bの女王」と呼ばれるような、これまで関わったことのなかった世界のミュージシャンと一緒に歌い始めて、いかに自分が、狭い世界でしか音楽に関わっていなかったかということを痛感しました。
合唱とは違う系統の音楽の世界を知ることは、合唱を歌う上でも絶対に役に立ちます。単に技術的だけなことではなく、これまでとは違った角度から感性が磨かれます。「合唱をうまく歌いたいのなら、1度合唱から離れてみる」というのもひとつの手ではないでしょうか。(でもテラはやめないでね)
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む: |
たしかに感性を育てるには、様々な音楽、舞台に接する事が、必要ですね。メンバーの皆さん、もっと広く音楽活動を楽しみましょうね!なかなか薀蓄のある、お話ありがとうございました。
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本人の顔はイラストで紹介しています。
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